金曜日の早朝からまた福島県双葉郡へむけて、
常磐自動車道を北上。
気温が上がり、あっという間に目に映る色彩が変わった。
自然林の多い福島は、「山の緑」と言っても景色はカラフル。
萌黄色、若草色、青竹色、老竹色、山鳩色、緑青・・・
少し遅れて咲いた山桜の薄い桃色。
色がどんどん目に飛び込んでくる。
まざりあって絵を作る山。とってもかわいい。
途中のPAで、
やっぱり何度見てもどう参考にしてよいのやらわからない
空間放射線情報を確認。
そして、ライジングで紹介した除染作業員宿舎建設地へ向かうと、
コンテナ宿舎が続々組み立てられていた。
5人で一日10棟建ててしまう。
被災地の作業員宿舎に限らず、コンテナ宿舎は世界中で需要が
高まっているそうだ。
中国の都市部では、出稼ぎ労働者向けにコンテナハウス賃貸が
人気らしい。賃料が、普通のアパートの3分の1で済むとして、
夢を追って都会へ出て来た多くの若者が暮らすのだとか。
インドでは、スラム街を一掃して高層ビルを開発するために、
コンテナハウス団地に住民を移動させる計画があるという。
いつの日か、日本も
「高級住宅に暮らす一部の富裕層」と、
「コンテナハウスに暮らすその他大勢」に分かれるんだろうか。
今回は原稿化できるほどの大きな続報がないけど、
ひとつ驚愕するものと出くわした。
「福島ルポ・終わらない収束作業となくならない利権(1)」で紹介した、
福島県双葉郡広野町の海沿いにある放射性廃棄物仮置き場。
そのすぐ隣りに、基礎を深く掘って、ずいぶん大きな建物を建設している
場所があったので、なんだろうと思い、建設の許可票に記載されていた
事業者名から調べてみると、
障害者支援施設、知的障害者通所授産施設 と。
原発事故で帰宅困難区域となった町から、他県に避難した施設が、
同じ町は無理でも、「ふるさとへ」ということで、広野町にスポットを
あてたのだそうだ。
・・・とは言え、隣りは3万平米にも及ぶ、放射性廃棄物仮置き場だ。
凄まじいことをする。